危険!?運動前のストレッチ

 

あなたは「運動前」にストレッチをしますか?

私も以前はしっかりストレッチしていました。

 

だって、

「しっかりストレッチをしないと怪我するよ!」

と言われてきましたから・・・

 

 

しかし!

 

 

実はそれは逆で

運動前にストレッチをすることで運動能力が下がり

怪我のリスクが高まるというのが現代の常識なのです。

 

 

正確に言うと、

運動の直前にじっくり筋肉を伸ばすストレッチをすることが良くない

ということです。

 

 

ストレッチの種類

 

ストレッチは大きく分けると

「静的ストレッチ」「動的ストレッチ」の2種類あります。

この2種類は目的と効果が全く違いますが、これらをうまく

使いこなしている方は意外に少ないようですね。

 

 

▶静的ストレッチ

動きや反動をつけずにじっくり筋肉を伸ばすストレッチです。

体を柔らかくしたり、疲れをとる目的でも行います。

→「運動後」や寝る前に向いています。

 

 

▶動的ストレッチ

体を動かしながら伸ばすストレッチです。代表的なものは

ラジオ体操のような運動です。

→これが「運動前」に向いています。

 

 

 

運動前に 「してはいけない」 ストレッチ

 

特に危険なのは、じっくり伸ばす静的ストレッチを運動直前

することです。

運動前の静的トレッチにより筋肉や腱が伸ばされて緩むと、

筋力や瞬発力が低下してパフォーマンスの低下、ケガの

リスクがあがってしまうのです。

 

運動前のストレッチは体を柔軟にし、パフォーマンスの向上や

怪我の予防につながるというイメージがありますが実はその逆で

「静的ストレッチ」をした場合はパワー・スタミナ・瞬発力など

あらゆる運動能力が低下するんですね・・・

 

硬いバネでも伸ばしすぎると弾力が失われるのと同じように

筋肉でも同じことが起こるのです。

 

 

これ、近年では常識的に言われるようになってきたので

すでに知っている方も多いかもしれませんが、未だに

運動前にしっかりストレッチをしているアスリートも多いです。

 

 

もっと正確に言うと、

「静的ストレッチで45秒以上同じ個所を伸ばさないということです。

15秒とも言われています)

とにかく、しっかり伸ばしすぎるのはあまりお勧めできません。

 

運動直前の長時間のマッサージも筋肉を緩めるので、

静的ストレッチと同じくおすすめできません。

 

 

では「静的ストレッチ」は悪者なのかというと決してそうではなく

運動後や、お風呂上り寝る前等に行うことで筋肉の柔軟性が

あがり、疲労がとれやすくケガをしにくいしなやかな筋肉になります。 

 

 

運動前に 「オススメの」 ストレッチ

 

では、運動前にお勧めのストレッチはと言うと、これが

「動的ストレッチ」です。

 

動的ストレッチは、軽いジョギングや実際に競技の中の動きを

やったりと、体を動かしながら行うウォーミングアップです。

つまり、筋肉を動かしながら伸ばすのが「動的ストレッチ」です。

 

 

また、先ほど静的ストレッチは運動直前にはお勧めできないと

書きましたが、これが運動の1時間くらい前に静的ストレッチを

した場合は脱力感などの影響を受けないと言われています。

 

 

練習時間をしっかりとれる場合は、運動の1時間くらい前には

静的ストレッチを終え、その後は体を動かしながら行う動的

ストレッチに切り替えていくのがお勧めです。

 

しかし、あまり時間のないクラブ活動のような場合はやはり

動的ストレッチのみの方が良さそうですね。

 

 

まとめ

 

昔から言われるように、運動前のストレッチは大切です。

しかし、ストレッチの種類によってはそうとは言えないので

正しい知識を覚えましょう。

単に伸ばすだけがストレッチではありません。

 

・運動前は動的ストレッチ

・運動後は静的ストレッチ

 

そんなに難しいことじゃないですよね?

 

 

中学や高校に講演などに行った時にはよくお伝えするのですが

指導者側も知らないことが多いようなので、しっかりとした知識を

身につけて生徒のケガの防止、競技力の向上にあててもらいたいと

思っています。

 

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